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遺児支援のモヤモヤ


オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

親を亡くした子供の進学支援の申し込みが増えているようです。支援は大切ですが、すっきりしません。

あしなが育英会という、遺児支援をしている団体があります。以前から親が亡くなることで高校や大学への進学機会を失わないように、奨学金を出しています。その奨学金を希望する人の数が増え続けているそうです。新型コロナに続いて物価上昇もあり、経済的に苦しい家庭、将来の厳しさに不安を感じている家庭が増えていることが原因ではないかと分析していました。

希望者は増えているそうですが、奨学金の方式を一部返済要から全額給付に変えたことも影響しているようですが、資金に限界もあります。全ての希望者には応じられない状態が続いているそうです。現実に以前以上に、奨学金を希望する人の内、断らざるを得ない人の数が増えているそうです。

経済的な理由で進学を断念する子供はなくさなくてはなりません。そのために奨学金制度は必要です。しかし、モヤモヤしたものも感じます。

以前、生命保険会社に勤めていた時、あしなが育英会のイベントに参加するなど、協力していました。しかし、疑問も感じていました。

亡くなった親は生命保険に入っていなかったのか?

私が生命保険会社に勤め始めた1997年頃の日本の生命保険の世帯加入率は、当時9割以上でした。家族の生活を守るために加入するのが生命保険です。ほとんどの世帯が生命保険に入っているのに、なぜ、遺された子供が教育費が足りないことが理由で進学を諦めなくてはならないのでしょうか?これが私が感じているモヤモヤです。

生命保険に入っているのに、子供の教育費が準備できないとしたら、何が問題なのでしょうか?

  • 保険金が少なくて、教育費が足りない
  • 教育費が大きく必要な時期には保険金が残り少なくなっていた
  • 教育費を払うと将来の生活が不安なので取り崩したくない

この3つのいずれかでしょう。いずれにしても、生命保険に加入した目的を果たせているとは言えません。家族の生活を守るために加入しているはずの生命保険で、遺族の生活が守れていないのですから。

4月22日のニュースで、あしなが育英会への奨学金の申込数が増えていること、資金的な理由で断らなくてはならないケースが増えていることが報じられていました。そこで以前のモヤモヤが思い出されました。

ただし、私が生命保険会社に勤めていた頃から時代は変わっています。、経済は成長しない状態が続きました。新型コロナもありました。そこで調べてみました。2021年3月時点での調査でも89.8%です。つまり現在でも9割近い世帯が生命保険に加入しています。そして普通死亡保険金額の平均は2000万円を超えています。概ね生命保険の加入状況は変わっていません。

保険はお守りではありません。ファイナンシャルプランナーの基本的な知識を使えば、どんな生活を守りたいかによって保険金額は計算することができます。そして、どのように保険金を使っていけば、守りたい生活が守れるかも分かります。

あしなが育英会に奨学金を申し込む人の亡くなった親が生命保険に加入していない1割に満たない人たちだけとは思えません。しかし、30年近く前から生命保険の選び方も理解度も変わっていないようです。

あなたの生命保険で家族の生活は守れますか?

受け取った保険金の使い方を家族は分かっていますか?

お金の使い方と家族の安心のためです。一度、この機会に考えてみてはいかがでしょうか?