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投資しなくてはダメ?


オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

新NISAを始める人も多く、投資しないといけないのか、という声も聞こえます。どうすれば良いのでしょうか?

貯蓄から投資と言われて久しいです。新NISAをきっかけに、投資を始めた人も多いです。株価も上昇していて、運用状況が良いタイミングとも重なり、投資することを魅力的だと感じる人も多いようです。

一方、なぜ投資をしなくてはならないのか、疑問を感じている人もいます。投資を勧める政府や風潮に批判的な人もいます。その理由は、主に2つのようです。一つ目は、投資のリスクを負わなくてはならないことへの不満です。もう一つは、年金だけでは老後生活が成り立たない年金制度への不満です。

まず私は、貯蓄から運用へというキャッチフレーズ自体が不適切だと考えています。二つ目の理由に関連しますが、貯蓄は政府が貯蓄から投資へと言い出す前から必要でした。そもそも日本の年金制度は、他国に比べると充実していますが、年金だけで十分豊かな生活ができるものではありませんでした。年金制度改革の時に、年金だけでは不十分ですよ、と政府が伝えたことがきっかけで、一気に年金制度への批判の声が高まりました。それまでも不十分だったのですが、それを知らしめただけです。

ファイナンシャルプランニングの中心となるキャッシュフロー分析をすれば分かりますが、貯蓄しなくてよい人はほとんどいません。子供の教育費がかかる時期、そして老後生活では、その年その年に入ってくるお金だけでは支出をまかなうことはできません。貯蓄から取り崩してまかなうのです。そのために貯蓄は必要なのです。

もう一つ、貯蓄から投資へというフレーズでは、投資という言葉が不適切だと考えています。経済や金融に詳しい人にとっては問題ないでしょうが、一般の人に使う言葉としては問題があります。一般に投資と言えば株などへの投資を指します。儲かる可能性もある代わりにリスクもあるものです。これを避けたい人は多いです。

ところが投資の対象にはたくさんの種類があり、株などだけではありません。銀行の普通預金も投資の種類の一つです。この投資という言葉の解釈の違いが誤解を生み、批判や不満が出ている原因だと考えています。

貯蓄は蓄えること、具体的には入って来るお金の一部を残し、それを貯め、蓄えることです。そして、投資は貯めたお金をどうするかです。貯蓄と投資は、そもそも同じカテゴリーのものではないのです。

貯蓄は必要です。その上で、貯めたお金をどうするかを考えなくてはなりません。以前は普通預金や定期預金などリスクのない投資商品に預けていれば良いと考えられていました。しかし現実を直視すれば、リスクがあっても貯めたお金を増やすことも必要です。

私は貯蓄から投資へではなく、貯金から運用へ、の方が、多くの人に正しく伝わる可能性が高く、適切なのではないかと考えています。

そして話は違いますが、投資と言えば自分への投資も大切です。これからの時代は今まで以上に変化が激しく早いでしょう。リスキリングが話題になっているように、新しい知識やスキルを身に付け続けなくてはビジネスマンとしての価値を維持することは難しいです。

自分への投資は、将来入って来るお金を増やしたり維持する可能性を高めてくれます。自分への投資は、貯蓄や運用と同じくらい、場合によってはそれ以上、将来にとって重要になるでしょう。

あなたは貯蓄していますか?
あなたは自分に合った運用をしていますか?
そして、
自分への投資をしていますか?