オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
仕事柄、多くの人から不満に感いていることを聞くことが多いです。その多くは原因が共通しているようです。
不満は理想や希望と現実とギャップから感じるものです。そして、不満を感じている人の多くは、現実に問題があると訴えることが多いです。
この不満の前提は何でしょうか?
- 悪いのは現実の原因となっている誰かや社会
- 自分の理想や希望は当然
理想通り、希望通りでないのはうれしくないでしょう。ところで、理想や希望の中身は当たり前なのでしょうか?
私は阪神淡路大震災を経験しました。水道、電気、ガスが止まりました。交通機関も止まりました。お店のほとんどは閉まっていました。開いているお店もありましたが、陳列棚は空っぽで、必要としている物は売り切れていました。その時、思い知ったことがあります。
- 当たり前だと思っていたことは、当たり前でないこと
- 当たり前だと思っていたことは多くの他の人のおかげで成り立っていること
もちろん、大地震直後の状態より良いのであれば満足しよう、と言っているのではありません。私も今、そのような状況になれば不満を感じます。ただ、当時は、当たり前の日常が過ごせることが、本当にありがたく思えました。そして、当たり前だと思っていた生活を支えてくれる人、環境に感謝するようになりました。
仏教の教えに、我唯足知があります。足るを知る、という教えです。足るを知るとは、今与えられているものに満足している状態です。もっとと求める欲望が執着を生み、自分自身を苦しめるので、今あるものに満足しましょうという教えです。
私は我慢することが良いとは思っていません。向上心も、夢を持つことも、理想を掲げることも良いことです。これらを持たないで、現実を受け入れて諦めてしまうのは良くありません。しかし、思い通りになっていないことを不満に思うのは、少し違う気がしています。
理想や希望と現実とは違っていても、本当に意味で足りていない人は多くありません。極端な言い方をすると、不満の多い人は、今あるもの、持っているものを見ていません。その貴重さに気付いていません。そして感謝の気持ちが足りません。
現実は現在地です。理想や希望は目的地です。そのギャップは不満の源ではありません。これから埋めていくものです。不満の多くは、そのエネルギーを他の人や社会への批判や攻撃に使っています。そうではなく、そのエネルギーをギャップを埋める行動に使うのです。
卑屈になって諦めることも良くありません。現実を謙虚に受け止めた上で、向上心を失わず夢や理想に向かって努力することが大切です。今あること、今持っているもの、今与えられているものに目を向けましょう。そして感謝しましょう。この気持ち、姿勢が大切なのです。
不満を強く感じる時、少し見方を変えてみませんか?
オフィス・ビブラビ代表。
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