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震災の記憶と影響はなくならない


オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

月曜日に日向灘で大きな地震がありました。地震のニュースは心を乱します。

昨年9月に日向灘で地震が起こった時は、この地震をきっかけに南海トラフ地震発生の可能性が高いと判断され、警戒情報が出されました。今回は専門家が検討した結果、特にリスクが高まっていないと判断されました。

これで一安心とはいきません。短期的に南海トラフ地震の発生可能性が高まっていないだけで、南海トラフ地震自体の発生可能性が低くなったわけでも、なくなったわけでもありません。大きな地震への備えは常に必要なのです。

それほど遠くない将来、高い確率で南海トラフ地震は起こると言われています。昨年起こった能登半島地震だけでなく、東日本大震災、阪神淡路大震災など、日本では大きな地震が起こります。それは突然起こり、その被害もその後の生活への影響も甚大です。

私は阪神淡路大震災を経験しました。早朝なので眠っていたのですが、地鳴りで目が覚めた直後に大きな揺れにみまわれました。本震の後も大きな余震が続きました。しかし、余震は来ると分かっているものです。頭で来ると分かっているものは、怖いですが、ショックはありません。この違いは大きいです。

本震は予想していない時に突然やって来ます本震の精神的なショックは相当なものだったようです。今でも地震があると一瞬息が止まり、凍り付いたように身動きができなくなります。地震の被害の映像を見ると胸が苦しくなります。PTSDとまでは言えないレベルですが、心に傷を負っていることに間違いないでしょう。

震災直後は、目の前でできることをするしかありませんでした。現実を受け止められていなくても、受け入れられていなくても、前に進むしかありませんでした。心に傷を負っていることに気付いたのは、数か月経ってからでした。しばらくなかった大きな余震があった時や、テレビで震災の様子が流れる時に平常心ではないことに気付いたのです。

同じ震災にあった人でも、その被害の内容も、その後の生活も違います。そして心の傷の負い方も人によって違います。今でもPTSDに苦しみ、日常生活を送るのに苦労している人もいます。

しかし、ほとんどの人が心に傷を負いながらも、はたから見れば何事もなかったかのように生きています。自分なりに現実を受け入れているのでしょう。もしかしたら、現実から目をそらしているのかもしれません。心の傷の大きさも人それぞれなら、心の中でどのように現実を処理するかの仕方も人それぞれです。しかし、どんな逆境や不幸なことがあっても、人には前に進む力があると信じています。

明日1月17日で阪神淡路大震災から30年です。その記憶がなくなることはありません。そして、その時に受けた心の傷が完全に癒えることはないでしょう。それでも前を向いて生きてきました。そしてこれからも。

大震災のように人にはどうしようもないこと、そしてその影響が長く続き、終わりが見えないことがあっても、人には前を向く力があるのを見てきました。今、逆境にあったり、苦しい状況にある人がいるでしょう。それでも自分にも前を向く力があると信じてみませんか?

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